学科での進捗報告を終えました

こんにちは、管理人のおもちです。
先日ようやく年内全ての発表や報告が終わり、ひと息つくことができました。今回は初めて発表者側にまわった学科内の進捗報告会について書いていきます。(スイスでの研究生活についてはこちらをご参照ください)

学科の進捗報告会 (BC progress)

修士までのラボではこういった学科内での発表などの機会はなかったので、初めて知った時は興味深いなと思いました。博士2年目にして自分が発表する側にまわろうとは…..。

進捗報告会の概要

数ある発表の場も大きく分けるとラボ内か外部かに分かれると思うのですが、今回の学科内報告会はこの中間にあたるものです。同じ学科に所属する複数のラボのPIやメンバーが集まり、その中から順番に選出された発表者の進捗報告を聞くことになります。

聴衆はおよそ50-80人で、20分間のプレゼン+質疑応答10分という構成で毎回2人の発表者が報告します。同じ学科に所属するラボ同士で情報を共有する側面と、そこでバックグラウンドの似たPIやメンバーたちから質問やコメントをもらうことで発表者は研究に役立てられるという面があります。

内容

学会よりも内内で行われるものなので、発表する内容も少し異なります。

ラボミーティングでは失敗した検討も含めて共有する価値があるものであれば提示しますが、学科内の報告会ではある程度"綺麗な"データを見せますし最適化などの条件検討の話は出ません。ストーリーラインも固めて聴衆が理解しやすいようにまとめます。

一方で、データの確実性という意味では少し劣っても出しています。例えば、biological replicatesをとっていないデータでもtecnical replicatesが問題なくデータが信用できるものであれば報告します。

準備段階とその反省

ストーリーライン構築と背景に1日を潰す

今回最も頭を悩ませたのがストーリーと背景の作成でした。現在進めている2つのプロジェクトについて話したのですが、1つ目のプロジェクトは結果を並べただけでは話があちらこちらに行っているように見えてしまい、結果ごとの間を繋ぐスライドが必要でした。

自分が聴衆だったらどこが疑問だろうかという視点でひたすら考えていましたし、結果としては聴衆側が困惑した様子もなかったのでよかったです。

背景に関してはラボミーティングのものを使い回そうかとも考えていたのですが、当たり前のようにラボの外の人には背景知識をもっと説明しないと伝わりません。そうはいってもスライドを何枚もイントロにつぎ込むのは避けたかったので、どの内容が効果的に聴衆側の"なぜ"を解消することができるかを考えていました。

直前まで準備に追われるダメダメスケジュール管理

現ラボではラボミーティング以外の発表の前には一度ボスにスライドを見せることになっています。火曜日の発表なのにその前の週の金曜日の時点でスライドは真っ白。

さすがのボスからも、"こういうのは一週間前までにはスライドを仕上げておいて発表の練習に努めるものなんだよ"という小言をいただきました。そりゃそうだなって思いました。特に言語面で不利な人間には準備が必須です。

土日を返上して解析とスライドを仕上げ、週明けの月曜日に再びボスに見てもらい修正版を同僚に見てもらうというポンコツぶり。ボスと同僚に恵まれなきゃ私はここで生きながらえてません….

プレゼン練習も前日から始めるヤバさ加減

スライドができたら発表準備、なのですが今回はスライド完成が前日の夕方でした。ここから急いで前スライドのスクリプトを準備….はまず間違いなく無理だと判断し、背景部分の説明だけスクリプトを作成することに決めました。

同僚たちとも話しましたしこれはみなさん同意だと思うのですが、結果のパートは自分が行った内容なので問題なく説明できると思います。スライドそのものが内容なので、最悪そこまで説明しなくても聴衆はついていけるはずです。

一方、背景部分は言葉の定義を含めてしっかり説明しないとまず伝わりません。さらに一番初めの部分であるイントロがしっかりすることによって、聞いている側も安心してその後のスライドを期待することができます。というわけで、とにかく背景に絞ってスクリプトを書いて何回も練習しました。

本番とその反省点

プレゼンはまずまずOK

本番直前まで、"おうち帰りたい"と鳴き続けて同僚たちを心配させました。2番手の発表だったのですが、1人目の進捗報告では不定期に心臓がバクバクしていました。寿命縮まったと思います。

報告では、プロジェクターに映し出されたスライドの前に立った瞬間、不思議なほど落ち着きました。なにせ山場が最初のイントロであることは分かりきっていたのでそこまでを乗り切り、あとはリラックスして発表することができました。

初回のラボミーティングで言葉につまり結果すら満足に言えなかったことを考えると、よく成長したわ….と自分に感心します。

困惑の質疑応答

うまくいったプレゼンに対し、質疑応答のパートは多くの改善点がありました。

1つ目のプロジェクトに関しては、解析した結果何にインパクトがあり何との関係がさらに重要なのか私自身よくわかっていないのが完全に原因でした。本当にこれはよくないんですが、関連分野が広くて疑問のとっかかりすらない状態(?)なので教授陣からの質問はありがたかったです。

また、プレゼン内で言葉の定義をもっと確実にするべきだったなとも思います。スライド内のある1文が余計な混乱を招いたこともあり、この内容でだいぶ質疑応答の時間が取られました。総じて、まだまだたくさん改善できるなと思った報告会になりました。

来月の学内ポスター発表に向けて

これから3週間ほど休暇を取る予定ですが、その直後になんとポスター発表があります笑
今回発表した内容を含め、去年行ったよりは随分マシなポスターにできるのではないかと期待しています。なにせ時間がないのでまた怒涛の土日潰しスライド作成になる気もしますが…. (去年の発表はこちら)

また発表やイベントがあった時にブログを書きたいと思います。今月はクリスマスマーケットも楽しみです!
それではまた!

博士課程,留学

Posted by おもち