D2への進級と年間報告書

こんにちは、管理人のおもちです!
8月も後半となり夏の暑さから一転、秋の気配を感じるようになりました。そして私もついにD2になってしまいました….!泣 あああ進捗…..。というわけで、今回は博士課程での進級時の手続きやミーティングについて書きました。

D2への進級

6-7月は国内&国際学会続きで発表ばかりしていた私ですが、その後は再び実験に明け暮れていました。そして同時にD2への進級が間近に迫っていました。

進級は人によって年3回ある期間のどこかで行われます。4月15日、8月15日、12月15日がその更新日で、これはD1としていつ学科に登録されたかに準じています。

私の場合はラボでの博士学生としての契約は5月1日に始まりましたが、学科に正式に入学したのは8月15日です(学科の面接についてはこちら)。そのため、今回D2になるにあたりこの日付が適用されました。

Annual progress report の提出

さて、私の学部での博士課程では、GCB annual progress reportという名の年間進捗報告書を学部に提出することが定められています。主に3つの書類で構成され、1つは候補者の基礎情報や取得済みの単位などの記載、そして研究進捗報告書、最後にメンターによる評価書です。

博士学生を支える3役:指導教員/共同指導員/メンター

博士学生には、1人につき3人の教員がそれぞれの役割で割り当てられます。もちろん研究を進めるのに一番身近で重要なのが指導教員、そして関連した分野から定期的にアドバイスを請える共同指導員、指導教員となんらかのトラブルが生じた際の介入役がメンターです。

といっても、最も重要な指導教員は学科が選ぶものではなく、個々の面接などを通して博士課程の学生との契約があります。そして共同指導員に関しては、指導教員の勧めなどに従って博士課程の学生自らが共同指導員役を該当の教授にお願いしにいきます。

学科が主導権を握る唯一の役目がメンターです。博士課程の学生がD1として入学する前に学科の面接を通過する必要がありますが、その際に研究計画など(?)を反映してメンターが自動的に割り当てられます。

報告書の作成

基本的に一番頭を悩ませるのは研究進捗報告書です笑。とはいえ、2-3ページ程度で収めればいいので大した分量でもなく、構成もほぼ決められています。要約・背景・結果・考察・展望という超無難な構成です。

中身についても、今までの学会などでまとめてきたアブストラクトなどを参考にしながら書けばいいので楽と言えば楽でした。教授に送るといつもは真っ赤になって返ってくる私の文章も、そこまで直されることなく返ってきてほっとしました。

メンター評価書

この年間報告書の中で評価を書き込まれるはずなのがメンター評価書です。私の年間報告書は3役全員に送るのですが、メンターの先生のみが私の評価をする権利を有しています。

しかしながらメンターの先生とは初顔合わせ以来会っておらず、評価書を送るときも妙にドキドキしました笑

もちろん私の研究に深く関わっておらず、外部の人間として公平な評価を下すことを期待した制度なのだと思います。でもあの先生返信くれないのよな…….大丈夫かな……..笑

[小話] 大学それぞれの制度?

バーゼル大学からきた同僚によると、博士課程の年限や給料などは概ね変わらないものの、内部制度の違いはそこそこあるという話でした。

基本的な大枠は国の方で定められていますが、どのように博士課程を進めるのか、その評価はどうするのか、博士審査はどのような形で行うのか、などの細かい規定については大学ごとに異なるようです。

co-advisor meeting

さて、年間報告書の中にも記載しなければならないのがこのco-advisor meeting、共同指導員ミーティングです。年2回行うことが定められていますが、2回目をやるのを完全に忘れてて年1回プラス直近の予定を書き込んで報告書は誤魔化しました笑

先日その2回目のミーティングも終わり、弊ラボとは異なる観点から色々なアドバイスを頂けたので、これを反映して実験に役立てていきます。

ひとつ、やっべ(´-ω-`;)と思ったのはこのミーティングでの質問の一つ、"どうしてこの研究の核であるタンパク質Aに注目したの?"にパッと答えられなかったことです。それは一番答えられなきゃダメなやつ….。別のタンパクたちにもちょっと浮気してるからこんなことに….(小声言い訳)。こんなポンコツでも博士課程やれている今の環境に感謝です。

“1年間で多くのデータが出てるじゃない!いいわね、楽しみにしてるわ"という総評は、社交辞令でもいっそいいので素直に嬉しかったです。

Long lab meeting

現ラボのミーティングは持ち回りで通常1人あたり45分で行われますが(現ラボのシステムはこちら)、時折1人90分のLong meetingが入ります。通常は前回からの進捗を発表するだけですが、この場合はストーリーをまとめながら今までの自分の研究内容を発表していきます。

なにぶんこれが初めての長丁場のミーティングだった上、私としては進捗に特に納得感もなかったので、準備している間ひたすら胃をさすっていました。同僚からは「いうてラボミだぞ….」と言われる始末。違うんよ、ラボミが嫌なんじゃなくて(それもあるけど)、この進捗に胃を痛めてるんよ。

結果的にはすごく活発な議論を起こせて、皆の質問にも丁寧に答えられたと思います。ラボミーティング後のボスとの振り返りでも追加のアドバイスをもらえてかなり充実していました。初回のやらかしラボミーティングを思えば、本当に成長を実感しました…..。サポートしてくれた周りに最大級の感謝を言いたいです。

おわりに

おそらく光の速さでD3がやってくると思うので、なんとか踏ん張って研究を進める所存です。

スイスの博士課程は基本的に4年ある上、弊ラボは+αかけることが多いです。私も特に修了時期にこだわりがないのでそこに不満はなく、なんなら可能な限りスイスにいたいなぁ()と思っています笑

来月にはLab retreat があり、他のラボとともに山の方へ行って(?)サイエンスディスカッションと交流をするという行事に参加します。新学期も始まり忙しくなりますが、こちらについてもまた更新したいと思います。