スイス留学8ヶ月目の所感
こんにちは、管理人のおもちです。
ベルン大学に留学してから8ヶ月が経ち、一時帰国を目前にしてそろそろ今年のまとめをしたいなと思い立ちました。結論から言えば、人運の良さと目の前の状況をどうにかやり切る力という、持てる手札を最大限投入してなんとかなった8ヶ月でした。
博士学生として8ヶ月は生き延びた
「研究向いてないのに博士進学はアリなのか」でも書きましたが、研究以外の道でもいいか、と思っている人間でもとりあえず8ヶ月は博士課程の学生として過ごせました。やったね。
初っ端からガンガン成果を求められてたら詰んでました。PIが言語の壁を考慮してくれ、さらにナマモノを扱って研究しているが故の遅さにも理解を示してくれたことが大きいです。
あとはラボで行動を共にする同僚ができたのはとてもよかったです….! ラボに入ってから1ヶ月でスイス人の女性が博士課程の学生として入り、ありがたいことに良い関係を築けています。本当にありがたい。学科の入試や慣れない大学の履修システムなどを、同期と協力して乗り越えられました。
人運の良さを最大限に発揮しまくって乗り切った8ヶ月でした。
良かった点、改善点もろもろ
スイスに来て以降、毎日頭をよく使うしセミナーやミーティングも多く刺激的な生活で、目まぐるしかったです。振り返る余裕もなかなかなかったくらいなので、ここで一年を振り返ります。
渡航前に目標(というか希望?)を設定していたので(参照:研究しなかった修士の振り返り)、これに準じて評価していきますね〜。
1.「ラボに行く→研究活動をする、ラボから離れる→研究以外をする」
「研究向いてないのに博士進学はアリなのか」のなかで、ラボにいる間は研究をして家では研究しないというメリハリをつけたい、という話をしていました。そしてそれは可能なのか?とも。
結論としては、「ラボと家の間でメリハリをつけることは可能だが、やることが多くなってくると必然的にラボでの滞在時間は伸びるしプレゼン前の休日は家でパソコンに齧り付いた」です。
初期はやるべきことがわからず結果的にやれることが少なかったので、朝9時ー夕方5時でラボにいて論文を読む生活でした。しかし最近になって実験が増え、朝8時ー夕方6時〜7時でなんとか終わる状況です。平日を実験に充てるとプレゼンなどの資料が作り終わらず、結局休日PCの前に座っていることもあります….(要領…..)。
でも絶対夜遅くまでやりたくないんですわ。夜苦手なんです。朝型の生活を極めようと思います。そうでなくてもこちらでの働き方が全体的に皆朝型なので、私にとっては楽な環境です。
特に改善しなくても、今の生活が数年続くなら、体力的にも精神的にも全く問題なさそうだなと思います。
2. 「研究活動に責任を持つ、他の活動は(自分ごとなら)気分次第で動く」
報酬をもらっている以上は、研究とその他の活動をしっかり分けて本業に集中しようね、というお話でした。
はい、できました!やればできる子!!
まあ当たり前の話なんですが….。他の活動によそ見をする気持ちが消えたことが大きいです。
理由は2つあって、1つにはやはりきちんと報酬をもらえて生活できていることが挙げられます。バイトなどをしないで済むので後ろの時間を気にしたり、研究中に電話をもらったりすることがなくなりました。2つ目はそもそも英語で研究するだけでかなり慎重になりますし、一つ一つを丁寧に確認する癖がついて他のことを考える暇がなくなりました。
金銭的な余裕と、いい塩梅の緊張感で本業に集中できています。あらためて良い環境にいることを実感しました。
また、他の活動ですが、全て勤務時間外に気分がノる時だけやっているので何も負担に感じずにできています。なんだかんだ、こういったブログも1ヶ月に1度は更新できていて自分でも驚きました。集中って大事ね。
3. 「興味が惹かれることはとりあえずやってみる」
せっかく留学する機会を得たので何事にもチャレンジする、という目標でした。
研究で努力するのは置いておいて、人生の豊かさを広げていこうね、という主旨でした。
個人的にチャレンジしてよかったな、と思った出来事として一番に挙げられるのは8月のサマースクール(参照:NCCRサマースクールに参加しました)です。自分の知らん内容を知らん人たちと議論して知らん人と同室で寝るの、なかなかハードル高いです。
社交性のあるどえらい内向的な人間であることを自覚している民なので、ここでいうチャレンジに対して一番障壁となるのは人の輪に入ること、であることは分かりきっていました。コミュニティを広げる必要性をね、感じにくいんです….。
コミュニティという点では、日本大使館主催の会などにも参加しましたが、やはりまだまだラボ内に留まっています。不都合はないし楽なのですが、もうちょっと範囲を広げていきたい次第です。
あとはやはり、外に出ることですかね。バーゼルでのアート・バーゼルはとても楽しかったです。これに関しては1人で良いので、夏山ハイキングなどにももっと行こうと思います。秋の収穫祭やベルン市の玉ねぎ祭りもみるだけで終わったので….。クリスマスマーケットは行こうかなあ。
年末ももうすぐ
年の瀬も近づき、一時帰国まで2週間を切った今日この頃です。
「人生二度とがんばらないからな!」と言い置いて日本の家を出ていきましたが、実際日本にいた時ほどしんどさを感じずにここまで来ています。段々と実験が忙しくなり、やるべきことも増えてきたのでハードワーク注意です。定時退勤を目指そう。
あらためてがんばらずに生きることを信条に、来年も過ごしたいと思います。
みなさんもぜひ良い年末をお過ごしください。
それではまた!