スイスでの銀行口座の開設

2022年6月12日

こんにちは!管理人のおもちです。
スイスに来てから1ヶ月間、ずっと日本のクレジットカードを使っていたのですが、レートがやばかった…。2022年の4月末渡航で5月中はクレカだったもので、1CHF=137円あたりのレートで過ごしていて泣きそうでした。目減りする貯金よ…。

さて、そんな私もこの度ようやく銀行口座を開設できました!
口座開設までそれなりにすったもんだしたので、書き留めておこうと思います。留学生や駐在での銀行選びや手続きの参考にになれば幸いです。

どの銀行を選ぶか?

moneyland.chというスイスの銀行の比較サイトと、ラボメートからの情報をもとに決めました。

この比較サイトでは、自身の年齢や滞在期間、貯金額などを打ち込むとおすすめ順に並べてくれます。あとは、自分のよく使う駅や周辺の施設で該当の銀行のATMや支店があるかどうかを考慮すると良いかと思います。

また、同じコミュニティの中の、特に立場が似通っている人が何を使っているのかを把握しておくことは重要です。私は渡航前に生活面についてポスドクに尋ねていましたが、後から考え直して同じ博士課程の人が使っている銀行にしました。経済的な水準が同程度の人の意見が一番参考になります。

PostFinanceの魅力

私が選んだのはPostFinanceという、日本でいう"ゆうちょ"のような銀行です。
スイスに訪れた人は必ずと言って良いほど目にする十字ロゴと黄色の背景色が特徴です(格好良くはない、むしろダサい)。

選んだ理由

学生でなかったら別の銀行にしたかもな、とも思うのですが、選んだ理由は主に3点です。

・学生用の銀行口座は維持費が無料(←ただし他の銀行にも多い)
・PostFinanceのATMが街中にとても多い
・大手であり、何かトラブルがあった際に人に相談がしやすい

他の候補としては、UBSやCredit Swissなど日本でも展開している大手がありましたが、同じ博士課程の人がPostFinanceを利用しているというのもあり安心感がありました。

提供されるサービス

公式サイトに述べられているサービスは以下の通りです。

・18歳ー30歳までの学生は口座維持費無料
・無料でMaster CardまたはVisa Cardを作れる
・最大25,000CHFまで預金されている口座には金利0.25% (25,000CHF以降は0%)
・スイスのATMが無料 (海外でも?)
・e-saving bank (=貯蓄用の口座)が普通口座と別に作れる。
・海外に居住する場合は口座維持費が口座あたり月額25CHFかかる。

このようなサービス内容であり、私の場合は博士課程の学生としてスイスの大学から給料をもらい、その給料が普通口座に入っていきます。雇い止めされなければ数年はスイス国内にいるので、口座の維持費もかかりません。立場が変化したらサービス内容が変わってしまうので、もう一度考え直す必要がありますね…。

必要だったもの

・学生証
・滞在許可証

以上二点のみなのですが、注意点もあるので下に記載します。

学生証について

学生証は大学で発行されているはずなので、それを持っていけばOKです。
ただし、学生証の期限切れには注意してください。博士課程の学生では学生証にかなり短い期間が最初に設定されている場合があります。学生証と口座情報がリンクしているため、学生証の期限が切れると学生用ではない一般の口座に切り替わってしまい、口座の維持費が発生する場合があります。

滞在許可証

原則として銀行口座の開設には滞在許可証が必須です。
ラボメートの中には、滞在許可証なしでできたという人もいましたが、制度が変わったためか滞在許可証が必須になっていました。私も滞在許可証確約書を最初に見せて試してみましたが、それでは受け付けられないということで断られてしまいました。
滞在許可証の発行は通常3週間ほどかかってしまうので、受け取り次第の口座開設になります。

手続きスケジュール

上記の通り、銀行口座の開設は滞在許可証なしではできなかったため、滞在許可証がおりてからのスケジュールになります。さらに、私は支店で口座開設手続きをしたのにも関わらず、なぜか不備で一旦差し戻されました笑。
最終的な口座開設や入金、アプリ登録などが終わるまで3週間ほどかかっています。不備がなければ2週間以内で終えられる手続きです。

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5月19日
・滞在許可証B (Bewillgung B)を受け取った
・PostFinanceでの銀行口座開設:5日以内にPINコード、2日以内にDevidカードやその他書類が届く

5月27日
・銀行口座書類不備の連絡(←支店にまで行って手続きしたのに笑)

5月31日
・PostFinanceでの銀行口座の開設の再手続き

6月7日
・PostFinanceからの口座開設通知を受け取った

6月9日
・PostFinanceからの手紙の受け取りを支店で行った
・PostFinanceのカードが届いた。しかし入金は郵便局でないとできないらしいので行ってみる。

6月10日
・PostFinanceのカードに郵便局で入金した

6月11日
・PostFinanceのappに入金が反映されていた。

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困ったスイスの銀行事情たち

基本的に本当にスイスは暮らしやすい国だなあ、と思います。スイスで困ることは日本でも困る。役所の手続きとかは代表例だと思います。
しかしながら今回、銀行口座の開設をしてみて、スイス特有で困ったことがいくつかありました。

①ATM事情(預金/引き出し)

スイスに来て初めて不便だと思ったのがATM事情です….。

スイスのATM(私の場合はPostFinanceの機械)は、預金用と現金引き出し用に分かれていたらしいです。「らしい」というのは、PostFinanceの預金用マシーンのサービスが2021年の夏に廃止され、実物を見たことがないからです笑。

当然、えっじゃあ現金はどうやって入金したら良いの?という疑問になるわけですが、郵便局の窓口で入金できます。私も行いましたが、銀行のカードと預け入れしたい現金を持っていればすんなり終わります。

しかし主要駅の郵便局は21時までやっているとはいえ、不便です…。正直そもそもなんで預金用と現金引き出し用のATMが分かれていたのかも謎ですが、預金用を廃止したのも笑えます。渡航後の初給料が口座開設前だったもので現金で支給された私としては、たまったものではありませんでした。

e-financeが普及すると、基本便利なのですが不測の事態やなんらかの理由でそのシステムに乗れない時に苦労しますね…。

②PostFinance app(アプリケーション)

銀行のサイトを開くと、自分のアカウントにサインインできる画面が現れます。しかしそこには、"結構前のサイトだから新しいのを使ってね"の文言が…。他のサイトも見ましたが、新しいサイトは見つけられず、どうやら銀行のアプリを使って確認するのが手っ取り早いという結論に至りました。

実際、PostFinanceのアプリはこちらだよ!という画面が出てくるのですが、タップしても遷移しない…!!
ただただ真っ白な画面が現れフリーズします。

結論から言うと、解決法はApple StoreやGoogle Playの支払い方法をスイスの銀行口座のものにすること。言語設定も変えましたが効果があったのかはわからないです笑。

支払い方法を変えた途端、すんなりとPostFinanceのアプリが検索画面に出てきてくれてホッとしました。銀行から送られてきた書類の中にはアプリをアクチベートする用のQRコード(有効期限あり)が入っているので、それを読み取って個人情報などを入れたら終わりです。

アプリ検索以降は日本の銀行のアプリを入れた時より楽でした笑。

銀行口座を開設してみた感想

他の方のブログの中には、かなりすんなりと銀行口座を開設されている方が多い印象でしたが、なぜか時間がかかったな…という気持ちです笑。

銀行口座を伝えた時の大学の事務局の人の反応を見ると、PostFinanceは手続きが遅い銀行とみなされているようでした。確かに日本で銀行口座を開設したときは、オンライン上で全部完結して1週間以内に揃っていたので、その点では遅いのかもしれません。

また、口座開設途中に引っ越しを挟んだことも大変さに拍車をかけました。口座開設の重要書類が無事に手元に届くかどうかで非常に気を揉んだ数週間でした。

とはいえ無事に開設できましたし、これで給料も満額振り込まれるはずなので開設までの辛さはもう喉元を過ぎ去っています。今月末に給料がどうなるか楽しみ(?)です〜。

家探しや引っ越しについて興味のある方はこちら(スイスでの家探しナビ祝!スイス初引越し)もご参照ください。
それではまた!