パレレル&多段階キャリアの構想

2022年12月5日

こんにちは、管理人のおもちです!
「将来は縁側で梅干し干すおばあちゃんになりたいわ〜」と言い続けてはや8年。就活や進学などの進路に迷って、周りに結婚する人が出てから初めてライフプランを朧げながらも考えようという意欲が湧きました。

周りとほぼ同じ進路を辿っていた中高時代と比べて、大学卒業もしくは大学院(修士)修了の際こそ、ようやく自分"だけ"の人生について考え始めるときである気がします(もっと早くから設計していた方はとてもすごいです…)。そういうわけで今回は、現時点でのライフプランをおおまかにでも練ってみようと思います。

ゆるく長くはたらき続ける

“生きること"と"はたらくこと"はほとんどの場合切っても切り離せないと思うのですが、私の場合、生涯を通じてはたらきたいという想いがあります。そうすることでなんらかの価値を他者に提供し、社会とつながり続けていきたいのです。要は、消費するだけではあまり面白くなくて、可能な限り生産もしていきたいんですね。自分の生み出したものが他者にとっての価値となり、対価を受け取って仕事とすることにより、自分の心身が充足すると思っています。

また、パラレル&多段階キャリアも期待することの一つです。ひとつの企業でずっと働き続けるシングルキャリアも素敵なことだと思いますが、私はさまざまな場所にコミュニティを持ち、5年〜10年ほどで場所を変えつつはたらきたいという願望があります。性格は外向的でないのですが、人と意見を交換したり一緒に何かを為したりすることは私の精神衛生上不可欠な行動です。進路に迷いすぎて病んだ時も、ある程度は人と話して回復しました。とはいえ何個ものコミュニティを掛け持ちして深い関係性を、というのはキャパを超えてしまうので、主なコミュニティと他のコミュニティとで関係性を変えつつ繋がっていたいと思います。

〇〇干しばあちゃんになりたい

さて、以前からのぼんやりとしたライフプランのうち、唯一決まっているのが「梅干しばあちゃん」です。これは最近「干し柿ばあちゃん」に変更しました。干し柿の美味しさにハマったのと、学部の頃の講義で作って楽しかったという理由からです。ともあれ、70代くらいからは庭くらいの小さな農園で作業し、作ったものを売りたいなあと思っています。(手先は壊滅的に不器用なので、誰かと一緒にやりたいです。)

そして学び続け実践できるばあちゃんでもありたいので、歳をとってからこそ本番で、新しいことに挑戦していきたいです。目指すは父方の祖母。手編みのぬいぐるみやセーターも作ることができ、土筆を摘んで甘辛く煮たりマーマレードジャムを販売したり、知識も豊富で賢いおばあちゃんです。まあ前半部分は不器用すぎて無理ですが、何歳になっても何かを生み出せるというのは素敵なことだと思います。

70歳からののんびりスローライフは置いておいて、そこまでのライフプランがごっそり抜けています。中高生の頃も「そこまでどうするんだ…」とは思っていましたが考えるのを先延ばしにしていました。中高ではそれでも進路がほぼ限定されていたのでよかったですが、さすがに大学院生ではそうもいきません。しかも海外大学院への進学を決めており、日本の企業に就職する場合に比べて自分で考慮しなければならないこともたくさんあります。私の場合はパラレル&多段階キャリアに惹かれ、そうありたいと思うので、年代ベースというよりはその時々の流れとやりたいことベースになりそうです。

パラレルキャリア・多段階キャリア

人生設計やキャリアプランに関する本(パラレルキャリアを始めよう! 時間と場所を選ばない [ 石山恒貴 ])を読むうちに、こういう形のキャリアが望ましいなと思うものがありました。それが、パラレルキャリアと多段階キャリアです。両親の歩んできたキャリアは(特に母が)これとは異なるもので、身近なロールモデルがあまりいないのですがチャレンジしていこうと思います。

パラレルキャリア・多段階キャリアとは?

パラレルキャリアは、メインとなる仕事以外に、ボランティアや趣味などの活動を週に2,3時間〜月1回などの頻度で行い、並行していくことです。メインの仕事とは異なるコミュニティを作り、人とのつながりの幅を作れること、気分転換ができること、そしてそこで得た経験をメインの仕事でも活かすことができることがメリットとなります。実際にはメリット云々よりも、私自身の性質としてどっぷりとひとつのコミュニティに浸るよりも、複数のコミュニティの中でいろいろな人の話を聞きがるという傾向がこれを後押ししています。

多段階キャリアは、キャリアの中で異なる専門性の仕事をしていくこと、または場所を変えていくことです。これに対するのがシングルキャリアで、約35年間同じ会社で人事の仕事を続けている私の母がこのキャリアに当たります。同じ会社でも大企業であれば、OJTで別の部署へ行くことで違う専門を知り別のコミュニティに入る可能性もありますが、やはり企業文化としては同じです。できれば同様の職種でも、新しい会社に移って新たな文化を知り仕事をすることが望ましいでしょう。転職で自分の能力を相対化でき、環境変化への適応力も身につきます。私の場合、興味が移ろいやすく環境の変化が逆に必要な人間だからこそ、必要なキャリア観です。

ちなみに、これらの言葉はまだ定着していないようで、いくつかの本を読むと異なる定義が書いてあります。そのためここでは、現時点で私が上述の意味を持つ言葉だと捉えていると思ってください笑

やってみたいことリスト:パラレルキャリアとして

趣味の継続(茶道など)

茶道は中学の頃からめちゃくちゃゆる〜く続けて(?)いて、今のコミュニティが面白いのも相まって、このまま続けていければいいなと思っています。日本に帰国したときに稽古があれば、そこで先生や、先輩、同期、後輩といった旧知の人と会って近況を聞きたいです。茶道は日本文化としてもっと知りたいなという気持ちもあり、このコミュニティに属しつつ、自分でも学ぶ範囲を広げていきたいと思っています。

各地域でのコミュニティ(料理など)

スイスでもそうですが、日本の地方でも海外でもその土地ならではの食文化や料理を知りたいなあと思っています。料理教室などあればそこで食を知りつつコミュニティを作れると嬉しいです。

進路の相談

今も大学で学部生へのメンタリングを行なっており、学生生活での困りごとや進路などの相談を受けて話を聞いています。私自身も海外大学院進学を思い立った際に、同じ大学を卒業した先輩に話を伺って相談し、篤いサポートをいただきました。私の大学のように小規模な学校だと、正規の海外進学をする学生も少ないので、困っていることがあればお手伝いできたらと考えています。

やってみたいことリスト:多段階キャリアとして

私は食事・健康・教育の3分野に特に関心があり(というよりそれ以外に興味が湧かない)、この3分野の中でキャリアを築くことを夢想しています。現在は研究に割り振っていますが、大学でのビジネスプランニングなどを通して経営にも興味が出たり、母の影響を受けてか組織開発や人材教育などにも惹かれています。

研究 in 健康&食分野 〜博士課程(約4年)とそれに続く仕事〜

スイスの博士課程は約4年間。ポンコツな人間としては4年で出られたら上々だと思っています。4〜5年かかるとして、一旦区切りがつきそうな頃には28歳〜29歳ですね。アカデミアに残る気は全くなく、企業就職を目指しています。可能であれば大学と企業の双方での研究経験を持ちたいです。ポスドクをやりつつ企業にアプライする道が一番太そうなので30歳までに最初の職を見つけたいです。

研究分野にこだわりがあるわけではないのですが、博士課程の内容から派生するところだと製薬系かなあと勝手に考えています。食分野は日本だとゆるい研究職感が強くあるのですが、アレルギー対応食品の開発など改善の余地が大きくある領域などには参戦してみたいという下心を持っています。研究に携わる年数は多くて10年〜15年で満足しそうです。

お店の経営 in 食分野

食品を扱う個人店を開いてみたいという願望がこちらです。いいご縁があればどこかの個人店でバイトをしながらノウハウを学びたいですし、それが難しければゴリ押しでお店を持ちます。農学部というニッチな分野に大学生の段階で飛び込むくらいなので、根本的に食事に強い関心があるのです。せっかく海外に住むことになるので、その土地の食べ物についても学んできたいです。

また、会社に入ると自分が舵取りをしなくてもお給料が手に入るでしょうが、全てを自分の判断で責任をおって成し遂げることをしたいという意図もあります。以前出会った農家さんが経営に腐心し、全責任を自分で負うという姿勢でのぞんでいることに尊敬の念を抱きました。そういった覚悟のようなものは会社で働く限りはなかなか得られないのではないかと思います。

勉強以外での教育関連の仕事 in 教育分野

自分があまりに就活や進路決めで苦労したこと、そして周りの友人に恵まれたくさんサポートしてもらったことを振り返り、やはり社会に放り出される前の教育は大事だなと身をもって知ることになりました。私の場合は素晴らしい友人がいて、その人がコーチングをしてくれたからこそ進路がひらけましたが、現状はなかなか難しいことが多いのではないでしょうか。

私は自分があまり理解してこなかった世界・知らなかった道が多すぎて、受験→なるべく偏差値が高く興味のある大学、以外のルートを認知するのが遅かったと痛感しました。受験の波に飲まれる前の中学生・高校生の段階でいろいろなルートを自分ごととして捉えられるようなキャリア教育が欲しいなあと思っています。というわけで教育分野において勉強以外の側面に関与できる仕事をしたいです。

中規模以上の民間企業での事務系部門での仕事 in メーカー(?)

最後はすごくフワッとした希望です。一企業のバックヤードを働くことでみてみたいと漠然と思っていて、それには花形部署ではなく裏方の部門がいいだろうなと分からないなりに考えています。中規模以上、としたのはある程度安定している企業の風土や運営がどのようなものなのかを実体験として知りたいという気持ちがあります。また、金融とか不動産のような業界への興味がカケラもないので、モノづくり系の企業(つまりメーカー)で仕事をしてみたいです。

これらがどのような順番で達成されるかは未知数で、途中で興味も変わるかもしれません。しかしM2の現段階でやってみたかったことを記述しておき、のちのち振り返ってみようと思います。

おわりに

目指すところはパラレル&多段階キャリアで、修士卒で日本企業に就職できなかったことでこの道を選びやすくなったかもしれません笑。終身雇用が保証されないと言われる時代でも、どうしても安定は欲しいですし大企業に入って少しでも将来の見通しを立てやすくしたいという気持ちは強くありました。

しかしながら、紆余曲折の末に海外大学院の博士課程進学という道を歩むことになってしまい大変困惑しています笑(→海外大学院への進学を決断した話スイス博士課程に合格しました)。とはいえそれとともに、周りの流れよりも自分の意見をより重要視できるようになったことに安堵も覚えています。パラレル&多段階キャリアを歩むことが可能なんだ、という意識を持ちつつ目の前の仕事に向かっていく所存です。

結婚や家族計画、家を持つか否かなどのライフプランについては、また別の機会に書きたいと思います。

それではまた!