2022年4月、スイス渡航
こんにちは、管理人のおもちです。
前回スイスに来たのは秋(10月末)でしたので、そこから約半年で再びこの土地を訪れることになりました。
それもこれも、(本当に運よく)スイスの博士課程に採用されたおかげです。いやあ、運が良かった笑。
そのため今回は2021年の秋と異なり、渡航後数年間はスイスに滞在する予定になっています。ここでは、長期滞在のための手続きや、コロナ規制がほぼ取れたスイスへの渡航について書き綴っていきます!
(90日以内の短期滞在に関しては、こちらをご参照ください(※2021年10月時点))
渡航に必要だったもの
前もって行うべき、日本での手続きはこちらに書きました。
スイスで渡航に際して必要だった書類として、「滞在許可証確約書(または入国許可発行確約書)」があります。日本人がスイスに渡航する際、特にビザは必要ないのですが、長期滞在をすることが事前にわかっている場合は滞在先のカントン(州)に対して、「滞在許可証確約書」を発行してもらう必要があります。
この「滞在許可証確約書」、いろいろなサイトにいろいろな文言があり、情報を集めるだけで一苦労。
しかも、日本側のサイトとスイス側のサイトでその必要性(というか重要度?)が異なるように見えるんです。個人のブログを拝見しつつ情報を仕入れた結果として、私の認識は以下の通りです。
・「滞在許可証確約書」はあれば最もいいが、なくても入国は可能
・出入国時に数ヶ月以上滞在すると申告すると「滞在許可証確約書」などを見せろと言われる
・カントンで長期滞在許可証(Permit B)を申請する際に必要(?)かもしれないが、なくても大丈夫かもしれない(※追記します)
そして、この確約書をもらう際、基本は受け入れ先を通じて申請してもらう必要があります。基本的に申請書類が全てドイツ語なので何もわからんのですよね…。私の場合はこれにあたりましたが、個人で申請をしたという強い方もブログで拝見しました。
参考にした公式サイト・PDF・ブログの一覧を掲載させていただきます。
・スイスの滞在許可制度
・長期滞在ビザの要否について
・スイスのビザ申請方法
・スイスETH工科大学での長期滞在~連載第3回 滞在許可証(Residence Permit)の取得について
・チューリッヒ1年間の旅 滞在許可証(の確約書)の発行
襲い掛かる円安、そして渡航へ
なんともなんとも間の悪い事に、円安が急激に加速した時に渡航を迎えてしまいました。
前回の渡航時に1CHF=123〜125円だったのが、まさかの135円に。家賃や保証金、航空機代など出費の嵩む時期にあまりの打撃を食らってとっても悲しかったです。
自分で手続きをして、自分の口座からお金を持ち出して渡航するのが初めてだったため、こんなにも渡航にお金がかるなんて知らなかった…。そもそも日本で新生活を始めるのだって大変なのに、海外での新生活スタートだと尚更お金がかかります。物価の高いスイスだと、本当にあっという間にお金が消えていきました泣。
幸いだったのは、日本の大学よりも学費が安いこと。入学料が100 CHF、2学期制で1学期あたり200 CHFだったので、この円安でもまだ耐えられました。
借りるアパートの家賃や保証金は日本の約3倍。目を瞑って送金ボタンを押しました。
Thai Airways (タイ国際航空)での渡航
前回もカタール航空を使っての南回りロングフライトで、周りに散々笑われましたが、今回はさらにその上をいきました。だって航空費がお高かったんですもん!!
GW中だったためか、本来行こうとしていた日のフライトは軒並み12万円越え。片道で経由地ありですよ??? 信じられん…。北回りを飛べないという事情も重なったのか、南回り便がとんでもなくお高い。
唯一、6万円台という良心的な価格で提供していたのがタイ国際航空で、この便をフライトの3週間前に予約しました。6時間かけてバンコクへ行った後、8時間半の乗り継ぎを行い、その後11時間かけてチューリッヒへ向かいます。
正直、8時間半のトランジットは初めてだったので興味本位だったというのもあります笑。
結論としては「もう二度としねえ」です。
預け荷物・手荷物
安さを優先した結果、預け荷物の重量は20kg、手荷物は7kgまでという制限のフライトに。
これから半年は日本に帰らないというのに結構厳しい制約でした。ちなみに超過重量の料金はフライトの24時間前までに、ネットで払えば少しお安くなります。
とりあえず20kgギリギリ…いやちょっと超えたか…??くらいのところでそのままカウンターに突入し、重量を見て"あっ….。"となったもののセーフでした。手荷物は特に重量を測られなかったです。
私の場合、預け荷物に大量の調味料類が入っていて、それが重さの根本原因でした。そして、この液体調味料類に加えて、教科書やお気に入りの本を持っていくためにかなり試行錯誤しました。とりあえず現地で買えるものを極力削った、という感じです。
食事
日本からタイ:13時出発、現地時間17時ごろの到着でした。
ご飯は14時ごろに出て、western styleかThai styleを選べました。Thai styleを選びましたが、10点中5〜6点くらいかな…。タイ風練り物とインディカ米、じゃがいもとハムのサラダ、パウンドケーキなどでした。香辛料がそもそも苦手なのも相まって、タイ風練り物は口に合いませんでしたが、パウンドケーキが美味しかったです!
その後、スワンナプーム空港で8時間半の乗り継ぎをした後、深夜1時に空港を飛び立ちました。
体感2時間くらいで、食事が出てきて、パスタか何か(忘れました)を選べました。これが結構美味しかった。クリームパスタと温野菜、エビのサラダなどがあり、深夜でしたがパクパク食べすすめました。チョコレートパウンドケーキも美味しかったです。
そして一眠りして、到着2時間ほど前に朝食が配られました。オムレツにソーセージ、ポテトなど、ナチュラルに美味しい西洋朝食が出てきて嬉しかったです。これは特に選択の余地はなく笑、そのまま配膳されましたが一番満足な食事でした。
タイの空港での服装
タイの空港の暑いこと!
実際、外は31℃だったので当たり前のように空港内も暑いです笑。みんな半袖orキャミソール。
しかしながら到着予定地のスイスの気温は夜になると一桁台になる寒さ。そして飛行機の中も存外寒いので、私は一計を案じていました。それは、何枚も重ね着をして外気温に合わせて調節すること。
具体的には、長ズボンの上に半ズボンを着て(クソダサ)、上はキャミソール+長袖にしておきました。そして最後に下半身のクソダサコーデを隠すために長い丈のニットワンピースを着て、薄めのカーディガンを羽織っておきます。そうすると、タイについてからお手洗いなどでズボンを替え、上半身はキャミソール+カーディガンにするとちょうどいい感じになるのです!
まあ、タイのお手洗いが正直それほど綺麗ではないので、なんとかどこにも触れずに着替えるにはバランス感覚がめっちゃ大事でしたが…笑。
ともかく、半ズボン+キャミ+カーディガンで本当にちょうどよかったです。これがもう少し夏になればもっと冷房も効くのかもしれませんが、行った時期が4月末でしたので、ある意味中途半端に暑い時期だったのだと思います。
スワンナプーム空港での8時間のトランジット
冒頭で「もう2度とやらねえ」と話したトランジットです笑。
ラウンジなどを使わずに8時間は正直キツイです。保って4時間、5時間かな…。安さを優先した今回の渡航は心身を削ってしまったので、いつかお金を稼いで気持ちのいい旅をしたいと思います。
到着したのが夕方5時前で、次の飛行機が深夜1時。
ご飯を食べてお店を見たらあとはひたすら本を読んでいようと心に決めていました。なんて言っても手荷物が重い!本と、Mac book proが重いのです。肩に食い込む重さに耐えながら過ごしていました。
空港に着くと、結構な人が既に席を陣取って寝ています。特にお手洗いの近くと、食事場所の近くが人気のようでした。逆に、ゲート近くになると一気に人が少なくなります。みんな靴を脱いで寝転がっていて、瀬戸内海のフェリー内を思い出す光景でした。
とりあえず居場所を見つけて2時間は読書で気を紛らわせ、その後ご飯を食べてゆっくりして1時間、お店を見てまわり、自分の搭乗ゲートを確認して1時間、、、。これでまだあと半分時間があるんですよ..??やることなんてないです…。
あとはもう、ひたすらtwitterして読書して、を繰り返しました。覚えてないです。とにかく夜眠すぎて起きてるのがしんどかったです。日本時間だと夜中の3時に飛び立つ飛行機なので、色々と限界でした笑。
道中のハプニング
前回渡航した際は、本当になんのハプニングもなく順調に行けたのですが、なぜか今回はどきどきすることが多かったです。
タイに入るための書類がない….!!??@成田空港
タイに入るための書類、通称タイランドパスがタイへの入国には必須書類のようです。何かQRコードのようなものをみなさん持っていました。しかし私はトランジットオンリー。タイの入国に関することは調べていませんでした。
さて、成田空港でタイ国際空港のカウンターの列に並んでいたとき、添乗員さんが必要書類の確認のために一人ひとりに声をかけていました。私も、「バンコクに行く方ですか〜?」と添乗員さんに声をかけてもらい、必要な書類を確認してもらっていました。その際、「タイランドパスはありますか…?」と一言。タイランドパスという存在をそこで初めて知った私は狼狽します。「え...持ってないです」。
添乗員さんが焦り始め、10分くらいやりとりし、このままではやばい!とドキドキしていました。言い訳のように、「スイスに行くのにトランジットでそういったものが必要と思ってなくて」と私がこぼしたことでこの状況は終わりを告げます。
はい、トランジットでタイランドパスは必要ありませんでした!
「バンコクに行く方」は「バンコクでタイに入国する方」の意味で声をかけていたようでした。誤解してしまった…。その後添乗員さんは「最終目的地はどこですか?」の聞き方に切り替えていました…。すみません。
預け荷物がトランジット先の飛行機にない!?@スワンナプーム空港
次のハプニングは荷物に関するものでした。
スワンナプーム空港で8時間トランジットで待ち、ようやく搭乗できる、というところで添乗員さんに止められます。「○$"&%%**@◎!!」(←眠すぎて本当にそう聞こえた)と呼び止められ、security checkと言われたことはわかりました。なんのこっちゃ…手荷物二つ持ってるからか…?と思った私は、とりあえず一つの手荷物をしまいました。「No,no!」。
あっ違ったか、と思い聞き直すと、どうやら私の預け荷物が機内にないはずだ、とのこと。さすがに覚醒して、いや、全ての手続きは成田で済ませたはずだ、と主張し、パスポートと搭乗券を渡しました。
待つこと数分。電話で何やらどこかに確認をし、その声の調子からなんとなく大丈夫そうな雰囲気になります。案の定、私に向き直った添乗員さんから、「No problem. OK」と言われ、搭乗できました。よかった〜。
到着、携帯番号の入手、交通費の軽減、荷物の配送 @空港
スイス到着後、滞在許可証確約書を見せてパスポートに判を押してもらい、無事入国できました。
この辺りは前回来ていたのでスムーズでしたね。
スイス渡航に際して、いろいろな方のブログを拝見していたのですが、やはりなんと言っても長期滞在には携帯番号が不可欠。空港のターミナル内にある携帯電話会社のお店に直行しました。
スイスには複数の携帯電話会社があり、それぞれサービスを提供しています。私が今回選んだのはsunrise。空いていてすぐに話をできそうだったことと、ラボの同僚に勧められたこと、そして他の方のブログにも書いてあったことが決め手でした。
本当はもう少しお安いプランがたくさんあるのですが、1ヶ月利用ということでまずはプリペイド式のunlimitedプランで50 CHF/月を選びました。simカードなども全て変えてくれるので本当にありがたかったです。やったことといえば、滞在日数を伝え、提示してくれる中からプランを選び、パスポートと英語表示に変えたスマホを渡して、署名をするだけです。これで全て終わりだったのでなんとも楽でした。
そのあと向かったのはスイス国鉄(SBB)のカウンター。Swiss Half Fare Cardを持っているとスイスの公共交通機関が半額で利用できます。ここでは、1ヶ月または1年の有効期限のどちらかを選べます。私は1年以上滞在するので1年間、そして25際以下だと年間の利用料をさらに下げることができます。最終的に120 CHFでこのカードを買うことができ、そしてオリジナルカードを主要駅で発行してもらえることになりました。それまでの1週間は、仮のカードで過ごすことになります。ちなみに学生用アパートなどではなくしっかりとした滞在先であれば、カードは主要駅でなくその滞在先に郵送してもらえます。
そして最後に、この重いスーツケースをどうにかしたい!との一心で、SBBの荷物配送サービスを利用しました。詳しくは、「スイス国鉄(SBB)の荷物配送サービスが便利すぎた話」をご参照ください。預け荷物から必要なものを手荷物に移しておけば、スーツケースの重さに耐えなくて良くなるので本当に便利でした。
おわりに:感謝
道中さまざまなハプニングはありましたが、なんとか無事に到着できてよかったです。
そしてやはり、空港や街中で英語が通じるスイスという国は本当に第三国の人間にとってありがたいものです。交通機関の時刻の正確さや、サービスなど正当な値段を支払って受けられるものの質が高いと思います。
渡航先でスムーズに滞在先や移るのもなかなか大変ですが、こと今回に関しては入国後のストレスはほとんどなかったです。もちろんこれは、他の方々が残してくださったブログのおかげでもあります。私のブログも、どなたかのお役に立てれば嬉しいです。
それではまた!