大揉めした家探しinスイスの話
こんにちは、管理人のおもちです。
先日、「スイスでの家探しナビ」という記事を書きましたが、この裏側で進行していた私の家探しでの一苦労をブログとして綴りたいと思います。ちなみにまだきちんとした解決には至っていない部分もあったりなかったり。スイスで長期滞在する方の参考になれば嬉しいです。
家探しのタイミングを完全に見誤る
〜秘書さんの情報はきちんと聞こう〜
はい、まずはこれ。家探しを始めるタイミングです。
結論から言うと、家探しは「早く始められたら早いだけ良い」です。
そして、「賃貸契約はいつからの契約にすればいいの?」という問いには、「遅くとも雇用契約開始日(または留学開始日)、早ければ滞在許可証確約書がもらえるであろう時期以降」とお答えします。そのため、いつ留学するのか?がハッキリして以降、なる早で家探しを始めるべきです。
私の場合、11月にスイスの博士課程に採用され、12月ごろには研究所の秘書さんから手続きに関する連絡が来ていました。その際には7月からの雇用契約開始の予定でした。というのも、EU/EFTA圏外の国(=第三国)の場合、原則として移住にはビザが必要になります。しかしながら、日本とスイスの間には二国間協定が結ばれておりビザは必要ではありません。滞在許可証(博士課程の場合PermitB)は必要なのですが、これはカントン(州)レベルの対応でありビザほどの時間はかからないようです。そのため、1月のメールで教授から、5月に雇用契約を開始できるだろうと言われました。
実は、12月の秘書さんからのメールには、手続き内容の下部にaccommodationを探すためのリンクが貼られていました。当然クリックして覗いては見たものの、よくわからない私。ここで家探しのタイミングや契約開始すべき日を聞けばよかったのですが、とりあえずいいかと思いスルー。これにより、のちのち渡航1ヶ月前に家が決まっていないという事態を引き起こします。
その後、上述した通り1月のメールで5月の渡航が叶いそうだという連絡が。私はここでも、「滞在許可証の発行→家探し→渡航」の順番であると思い込み、家探しに関しては完全にスルー。ただ、7月渡航予定で家探しをしていたらdeposit(保証金)を払わなければいけなくなっていた可能性もありました。そのため12月の段階で家探しをしなくてよかったのですが、さすがに5月に早まってからはここで決めるべきだった。実際は「家探し→滞在許可証確約書の発行→渡航→滞在許可証の発行」の順番です。
言い訳をすると、この段階でのメールのやり取りはまだ雇用契約開始日について話しており、2月に来られるかどうかという話をしていたので家探しまで考えが及びませんでした。結局修了証明書がないと無理だということになり、2月の段階で5月の開始を目指すことで教授と合意しました。
さて、3月下旬を迎え無事に修士を終えることができた私。急いで修了証を電子メールで送り、手続きは順調に進んでいるかのように見えました。そして事務局から、「スイスでの住所を教えてもらえる?」と一言。・・・決まってないよ???
まさか渡航1ヶ月前にもなって住所が決まっていないとは思っていなかった事務局側。研究所の秘書さんや教授へも連絡がまわり、「早く決めろ、このサイトを使え」の大合唱。そして教授の指示を受けてかラボメートからも「家探しにはこのリンクが使えるよ」のメールが。さすがにやばい!と思った私は大慌てで家探しを始めたのでした。
家探しトラブル
〜個人オーナーとの契約は慎重に〜
家探しを開始した時点で、私の手にはいくつかの選択肢がありました。
・事務局や秘書さんがメールに貼ってくれたリンク(学生用アパート2つ)
・ラボメートからのアパート探しに使えると言われたリンク4~5個
・スイスの知り合いから教えられたWG zimmerという学生同士の部屋の貸し借りに使えるwebsite
・ラボメートから薦められたairbnbの部屋
さて、まず最初に検討したのはairbnbの部屋でしたが、事務局に聞いたところこれはやめてくれと言われました。そのため事務局や秘書さんから薦められた学生用アパートに申し込みをし、その部屋についてラボメートに尋ねてみました。そうすると、ラボメートからは学生用アパートは長く住むには適さないからこういったサイトを使ったら?と4〜5個のリンクを送ってもらいました。また、住宅事情は厳しいからなるべくたくさんの物件に申し込むべきだよ、とアドバイスを受けたため、手当たり次第良さげなところに応募しました。
20個ほどにアプライして、返信が来たのは4〜5件。また、内見が必要なところも多いです。スイス国外にいる私にとっては難しいもの。ここで、ラボメートから「もしよければあなたの代わりに内見に立ち寄ってもいいよ」というありがたい申し出がありました。その後1人のドイツ人貸主と賃貸アパートの話が進んでいきます。
ドイツ人貸主のお部屋は大学にも近く、ちょうど良いところでした。日本に来たことがある方のようで、非常にフレンドリーに接していただきました。個人契約は不安もありましたが、早くお部屋を決めたいと思い、賃貸契約の話を進めていきます。しかし、契約締結前にかなりの額のdepositを払う必要がありそうだったことから、それを払う前にラボメートやスイスの知り合いに相談しようと思い立ちました。
家探しトラブル
〜事務局の指示は絶対〜
ラボメートから教えられたサイトで家を探し、賃貸契約まで辿り着きかけた私でしたが、depositの多さに不安を覚えてラボメートに相談しました。するとラボメートから、事務局に相談してはどうかとアドバイスが。何も考えず、そうだねと言って事務局に相談したところ、とんでもないことになっていきます。
まずは事務局から怒りのレスポンス(そんな個人の相談事に構ってる暇はないのよ!)→研究所の秘書さんに私の相談が転送される→秘書さん激怒(なぜ私が送ったリンクを使わないのよ!)→事務局&秘書さんのレスポンスとともに相談が教授にも転送される→教授から、事務局や秘書さんが送ったリンクから調べるように指示を受ける(事務局も秘書さんも多くの学生を相手にしているから個人的な相談をするべきではないよ)
いや、まじか。
確かに、冷静に考えれば個人的な相談事は事務局にするものではなかった。しかしそこまで言わんでも良くない…? 事務局や秘書さんが送ってくれたリンクを通じて、すでにアプライはしてるんだよ…?
もやもやした気持ちのまま、ひとまず謝罪し、既にアプライしていることは説明。そしてこの部屋を取りなさい!と強く秘書さんが言ったために、一度応募した部屋に再び応募(謎)。結果としてwaiting listに載せられ(それはそう)、このリストに載ったことを秘書さんに伝えたところ、availableになってるのにそれはおかしいと返信が。ここで私のメールに、以前応募した部屋が取れたことを確認する内容が届く。どう説明しようか悩んでいる間に、秘書さんが学生用アパートの運営機関に問い合わせ、あなたの部屋が既に取れてたみたい!嬉しいわ、と報告がありました。
対応が早いのはいい。とても丁寧なのもありがたい。しかしもうちょっと説明させてくれよ!!と心から思った出来事でした。多分もっと自分から説明するべきなんでしょうね。
この一件で、ラボメートからの情報は鵜呑みにせず、まずとにかく事務局(または教授)の指示に最大限従うことを学びました。あと、事務局へは個人的な相談をしてはいけないね…。学生用アパートの部屋が嫌すぎて、いろいろと葛藤はあったのですが、教授や事務局との信頼関係をこれ以上崩す危険性を考えれば安いものでした。その後もう一つの学生用アパートから連絡が来て、6月には入居できそうだったのでそことの契約も進めることにしました。
家探しトラブル
〜続く貸主との話し合い〜
事務局&秘書さんの激怒と共に、学生用アパートに入居するしか選択肢がなくなってしまった私。
話を進めていたドイツ人貸主に、どうしても学生用アパートを借りなければならなくなったという旨を伝えました。
すると、貸主さんが大困惑&激怒。今まで準備してきたのはなんだったのか、君はどうするつもりなのかと問い詰められます。そして契約は既になされているので申し込みの辞退はできない、と。・・・契約書は締結してないけど、どういうこと???
これは面倒なことになったな、と思いつつ、ドイツ人の友人に経緯と共に契約やdepositの支払いについて相談。彼女曰く、口頭やメールでも契約は成立するが、書面でサインしていないと変だとのこと。後々調べてみると、「depositによりその部屋の確保が確約→その段階で他の候補者を退けられる→部屋の契約or辞退(辞退の場合のキャンセル料は事前に取り決めておく必要があり、原則全額返金)」という流れのようです。その後やりとりを進めて、とりあえず今のところ平穏を保っています。
結論
1ヶ月弱でここまでさまざまなことがあったため、心身ともに疲弊しました(事実体重2kg落ちた)。
しかし、この経験をしたことで事務局と教授との関係性やラボメートからの情報の精査などの必要性を身にしみて感じることができたのはよかったです。
まとめとしては、
・家探しは留学開始日が決まった直後から始め、賃貸契約開始日は滞在許可証確約書の発行が見込める時期の後だと安心
・外国からの家探しの際は、なんといっても事務局の指示にまずは従うこと
この2点です!
ちなみに滞在許可証発行確約書(入国許可証確認書などの別名あり)に関しては、日本側のサイトだとなきゃダメって感じですが、スイス側のサイトにはさほど書いておらず、最悪なくても大丈夫かも(?)と思いました。私はないと不安になりますが…。どのみち受け入れ先の機関を通じてカントンに対して申請する必要がある書類なので、確認してもらうことはとても大事です。
以上は私の超個人的な体験談でしたが、「スイスでの家探しナビ」にはより一般的な内容を記載しています。興味のある方は是非ご覧くださいね。
それではまた!